もう一つの心配の種。
近頃では働き盛りの人を襲う試練が多過ぎる。
過労死。うつ。
派遣やパート・アルバイトなどの不安定就労層が労働者の中で大きな割合を占めている一方で、長期雇用の正社員は超過密長時間労働を強いられ命をすり減らしている。
夫もそうやって自分自身をすり減らしている。連日早朝から深夜まで仕事に追われ、海外出張は週末に出発するか、帰って来るので休む暇はない。このままじゃ、取り返しがつかないことになるよ!という再三警告するけれど、自分ではもはやコントロールできないのだろうか、仕事時間が減ることはない。
12年前に胃がんになった時、彼はそういう自分の生き方を変えようとした。筈…まあ、命が惜しかったから…虚弱になった身体にも悪慣れしてしまったとでも言うかのように、毎日「あー。しんど」を口癖にひたすら頑張っている。
それにしても彼が笑うのを見たのは最近いつだったろう?
この前2年ぶりにアメリカから帰省してきた娘が、父親の顔を見てショックを受けたように言ったっけ。「パパ、老けたねー!」
「そりゃあ、2年の間に若返る事はないよー。」と私はフォローしたけれど、そのあとも娘は機会があるごとに私に言う。(Just between usと前置きして、「ママが一人になったら、こんな所に住んでないで、アメリカにおいでよ。わたしが頑張って働いて家を買うからさ、一緒に住もうよ。」
どうやらパパの先行きは短いと決めてかかっている!『こんな所』って言うけど、これでも買ったばかりの新築なんだけど…おまけに、アメリカで働いて、家を買うなんて言ってるけど、サブプライムローンの破綻は知ってるでしょ!
わたしの老後を案じてくれる気持ちだけありがたく頂いておいて、「まあ、まあ、そんなに早くパパを見捨てないでよ。おばあちゃん(義母)だってそのうち引き取ることになっているし、パパが定年退職したら、今度はパパの面倒も見なくちゃね。」なんて笑っておこう。
夫は、明日からまたアメリカ出張だ。頑張らないといけない世の中なんだよね。ほどほどにね。
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